スクアーロが結婚した
相手の顔を見たことはないけど王族の血を引いてる、そんでボスがすっげー大事にしてるっていう話は聞いた。でもなんで王族があんなスラム街出身の奴と結婚したのか…普通、スラム出身の男なんか婿にしないし。しかも暗部で公に結婚も出来ないし。実情、王族だけが閲覧できる書類っていうのがどの国にもあるけどそれにのみ、スクアーロと結婚をしたという事実が記されているってオカマがベラベラ話してた。式も極力、少人数のものだったそうで「なんていう愛なのかしら!きっと駆け落ちしたのよー」なんて言ってたけど絶対に違う
今日はその女が本部に来る。どうやらわざわざボスに会いに来るらしく、旦那に会いに来たわけじゃない時点で離婚だったりしてー!うしし、どんな女だろ?やっぱ、結婚出来ないくらい顔がヤバイからスクアーロなんかと結婚したとか?だったらマジウケる!
「…それでね、お庭にお花をたくさん植えてね、そうしたらこんなに綺麗に咲いてね、だからあげる!」
「…ああ」
「あと、あとねっ!これは今日が焼いたケーキ!甘くておいしいからあげる!」
「……ああ」
私がザンザスの目と同じ色の花をあげるとザンザスは顔の表情を少しだけ緩めたけど爺に言って用意してもらったピンクの、ケーキが入った箱を渡すと頭を撫でられた!なんかスクアーロに他の男に触られたら逃げろとかいろいろ言われてるけどザンザスだからまぁ、いいや!なんか気持ちいいし!
「ザンザス大きくなったね!あんときより大人になった!膝座っていい?座っちゃうから!」
ザンザスだからいいや!スクアーロ怒らないだろう、うん!
「…お前はいつまでたっても餓鬼だなぁ」
「あっ!すぐそういうこといっ…」
私は喋るのをやめた
心臓がすごいバクバクいってる。扉には知らない金髪の少年が立っている。口をあんぐり開けてじっとこ、こちらを見て…!
慌てて膝の上から降りて椅子の後ろに隠れる。なんということだ!さっきから見られていたのか?
なにこの女。人を見るなりボスの後ろに隠れやがった。ちょっ、王子軽くショックなんだけど。てか誰だよこの女。マジ綺麗すぎね?金色にショートの髪が色の薄い肌に怖いくらい合ってて、反する燃えるような赤い瞳に俺は一発で惚れそうになる
「、俺の部下だ」
ボスが言う間もカチガチと音がする。よく暗殺とかやってると標的が歯を鳴らして震えることがあるがまさにアレ。ボスと俺とと呼ばれた女しかいない部屋で女が隠れてからずっと聞こえてる
「大丈夫だ」
ボスが柔らかい口調でそれだけ言った(どんな難しい任務こなしてもこんなこと言われたことないんだけど)え、なに。俺に怯えてるとかそんな感じ?いや、確かにたくさん人は殺しまくってきたけどこの反応はなんだよ。ボスの方が俺より怖いじゃん
「っ!」
開けっ放しにされていた扉を潜りが向かったと思われるザンザスの元に。部屋の前にベルが不満げにぬぼーっと立っててザンザスはこちらを見た瞬間に側にあったテーブルを投げてきた(哀しいことに頭部に思いっきり当たった)
「スクアーロ!」
危険物を投げておいて悠々と座っているザンザスの後ろから元の色よりさらに白くなったが出てきた。歯を多少、カチカチと鳴らしている姿は痛ましい
「うぇええ…」
「あーよしよし」
大方、ベルを見て怖がったんだろう。半泣きになってしがみついてくるの背中を愛しさを込めて撫でてやれば次第に泣き声のような、なんとも言えない声は消えた
「もう大丈夫だから、俺がいるから、なぁ?」
顔を上げるとベルがこちらをすごい勢いで睨んでいた(前髪で実際睨んでいるかはわからないが明らかに睨んでる、すげぇ不満なオーラ出してやがる…)
「んだよそいつ!人を見るなり…」
ベルが怒声を張り上げるとはぎゅうっと俺の服を握り締めてきた。肩が震えている。ベルもそれに気付いて最後まで予想される言葉を言ったりはしなかった
「極度の人見知りだ、は」
今まで黙って椅子に踏ん反り返っていたザンザスは漸く口を開いた
「、さっきも言ったがそいつはベルフェゴール。俺の部下だ」
ザンザスの言葉にはそろそろとベルのいる方を見た。俺を掴んでいる手は離さずに…
「その人見知り治すのにちょうどいいだろ」
「え、ボス…なにがなんだか…」
「コイツは、俺の嫁だぁ」
「あぁ…もうなにがなんだかってはあ!?」
「、お前もちゃんと挨拶しなきゃだめだろぉ?」
ぎゅっと服を握りしめていたは尚も離さずに聞こえないくらいの小さな声で、言う
「…はじめま…して…」
その仕種はもう今までというかこれから会うどんな女より可愛いらしくと結婚してよかった。そんなことを思いながらもベルも見ればぼんやりとを見てやがる!(コイツのこの感じに夫として嫌な予感がした)…もう人見知りのままでもいいかぁ…
人見知り改善方法
(こうして人を極度に怖がる彼女は人に愛されて人を愛していくの!)
企画「 Pink Days...」様に提出。遅刻にもほどがある提出で本当にすみません・・・・・!
080410銀狐