静まり返った部屋に俺とが二人、黙っていた
「なんで…」
先に口を開いたのはだった。消え入りそうな声で俺の手があった場所を見つめてくる。なんて顔してんだコイツは…
「そんな顔すんなぁ…」
「だって!」
ぽろぽろ。泣いてしまわれてはどうすればいいのか皆目検討がつかない。でも見ているだけなんてできなくて左手で頬に触れようとしてそこにあるべきものがない事を実感する。その様子を見てまたは涙を流して左手があった場所を見つめた。ぐるぐると包帯が巻かれた部分にそっと触れてくる
「あたしね、スクアーロの手が、優しいあなたの手が大好きなんだよ…」
なんで勝手に切落とすの
とうとう顔を覆って泣くに対して結局俺は小さく詫びを言って右手で背中をさすることしかできなかった




(お願いだから勝手な事しないで。あなたはあたしの物なんだから)